認証取得支援

世界中で通用する労働安全衛生の証ISO45001

働き方改革は時代の要請になっており、職場環境の改善にはすべての企業に対応が求められています。ここで活用していただきたいのが、労働安全衛生マネジメントシステムJISQ45100です。メンタルヘルスや過重労働対策等の健康確保への取り組みの計画的な実施等も含まれています。

私たちアース産業医事務所の認証取得支援コンサルティングサービスは、国際規格ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム規格)を基本フレームワークとして採用しています。ISO 45001は2018年3月に発行され、その規格を構成する要求事項では、組織で働くすべての人々が、安全かつ身体と精神の両面で健康的に働くための労働安全衛生の仕組みを構築することが求められています。労働安全衛生に関する取り組みについては、企業経営において最重要課題のひとつと見なされ、長年、さまざまな活動が現場を中心に重ねられてきました。このページでは、私たちアース産業医事務所の認証コンサルティングについてISO45001の簡単なご紹介と合わせてご説明をさせて頂きます。

 

1.優秀な従業員確保

世界的にみて日本の労働環境は良いとは言えない時代が長く続きました。そのため世界的に優秀な人材確保に遅れた日本は、ITなどの分野で大きく遅れをとりました。労働環境の劣悪さによるマイナス効果は実はとても甚大なのです。国際標準となったISO45001労働安全衛生マネジメントシステムを取り組むことにより、貴社の労働環境が改善され、従業員の仕事に対するモチベーションの向上や、「ずっとこの会社のために頑張りたい」という気持ちが育まれることを期待することができます。また、この取組みを対外的にアピールすることで人材採用への好影響も期待することもできます。

2.労働リスクの低減

ISO45001労働安全衛生マネジメントシステムの取り組みの中では、危険源(労働安全衛生上のリスクや、マネジメントシステム上のリスク)を特定し、そのリスクをコントロール(評価、管理)することが要求されています。ISO45001に取り組むことで、重大事故を減らすことができます。事故のない安全な労働環境は、働く人やその家族にも安心と安定を与え、そういった心のゆとりが、モチベーションを向上させ、貴社の継続的な発展につながることと期待しています。

3.コンプライアンス向上

ISO全般の要求事項ですが、ISO45001にいても貴社を取り巻く法的要求事項を特定することや、それら法令に対する順守状況の評価をすることを要求しています。つまり、必然的にコンプライアンス(法令順守)の強化にも繋がります。法令順守は、企業活動として必要最低限の取組みです。順守が不徹底で第三者から指摘を受けた場合には、企業としての信頼低下や商取引上の機会損失を招きます。ISO45001に取り組めば、そういった事態を確実に予防することができます。

4.社会的な信頼性の獲得

ISOへの取り組みは、顧客や取引先等、利害関係者からの信頼・信用を向上させることができます。顧客の立場からすれば、委託先が労災事故を起こすことで、場合によっては自社が責任を問われるようなリスクをも負いかねません。そのような第三者の不安をも低減することができるのです。

|| ISO45001国内の影響力

日本の労働安全衛生の活動については独自の歴史があります。労働安全衛生法に基づいた活動はその一つですが、例えば「安全第一」を掲げた現場中心の実践的な活動は、日本独自のものと言っても良いでしょう。日本の労働安全衛生活動の特徴としては、現場指揮官の経験やノウハウが蓄積されてきています。一方、ISO45001は、日本がこれまで行ってきた現場中心の活動に加え、組織としてよりシステマティックに実施するための基準とすることができます。トップ主導のマネジメントシステムとして動かすことで、これまで現場に頼ってきた活動を、より効果的な労働安全衛生を管理する仕組みとすることができます。これまで世界からは敬遠されがちだった日本の労働安全衛生の水準を国際レベルに高めるチャンスと捉えて頂ければと私たちアース産業医事務所は考えています。

|| 国際標準化に至った経緯

これまで、労働安全衛生の取り組みに関しては、ILO(国際労働機関)が世界をリードしてきました。ILOの考えは、労働安全衛生の取り組みとは、国や地域、民族や文化、習慣等によって変わってくるものであり、それぞれのローカルルール等を尊重すべきというもので、労働安全衛生に関するガイドラインを公表するに留まっていました。それはあくまでガイドラインの位置づけで、各国はこれを参考に、独自の法律や指針等を作っていました。日本も同様にこれまで厚生労働省が日本独自のガイドラインを作成してきました。
一方、世界のビジネス環境は大きく変化し続け、現在はグローバルにチーム展開をする時代となりました。ISOが目指してきたのは、世界のどこにいても安心して働ける基準作りの策定でした。このように、ISOとILOとの間では考えの違いもあって、これまで労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格化に関してはなかなか実現しませんでしたが、一転、ILOがISOの取り組みに合意する形で国際規格発行が実現したという経緯があります。

|| アース産業医事務所のコンサルティングポリシー

より多くの企業で、ISO45001を活用した効果的な労働安全衛生マネジメントシステムの導入に取り組んで頂きたいと私たちアース産業医事務所は考えていますが、日本企業の従来のISOへの取り組み方を振り返りますと、認証マークを一つの看板として捉えている企業が少なからずいる点には少し懸念を抱いています。ISO認証取得をいかに簡単に安く手に入れるかに着目させていたコンサルティング会社もあったとお聞きしていますが、最近のISO9001返上などのお話をよく耳にする原因としては、その本質を見失っていたからではないかと考えています。私たちアース産業医事務所のコンサルティングポリシーとして、貴社がISOを本質的な改善のツールとして捉えて頂きたいという考えです。私たちが推奨しているのは、ISO認証はあくまで健康経営実現のための手段であって国際標準の労働安全衛生マネジメントシステムを知り、本質的に改善することに意義があると考えています。ISO45001やJISQ45100を参考にして頂き、現実的に貴社が取り組める範囲で自主的な活動をして頂くというのも良い方法ではないかと思います。まずは規格内容に沿ってやってみて、どれだけよくなったかを検証し、もし対外的に認証が必要な場合は、審査機関の審査を受けて認証取得をする、というスタンスで良いのではないでしょうか。
一方、大企業においては、社会的にも大きな役割があるのではと考えています。取引先や発注先との業務連携において、労働安全衛生についてしっかりとした対応を求めることによって、その企業を取り巻くすべての職場環境が改善し、結果として取引先全体を巻き込んで生産性を向上させることができるものと私たちは考えています。例えば製造業の場合、サプライチェーンはグローバルに展開をしていますが、発注元がチェーン上の製造工場の労働安全衛生活動の内容を問われるケースがあります。その際、信頼できる活動として、自主的にISO45001に沿った取り組みをされるというのでも良いかと思います。私たちは、そういった本質的な取り組みをされる企業の皆様にとって、より良いコンサルティングサービスを提供していきたいと考えています。

|| ISO導入検討されている企業様へ

ISO45001の取り組みは、これまで貴社が長年培って来られた労働安全衛生活動を再確認し、国際標準とのGAPを埋める良い機会ではないかと思います。規格要求事項と、これまでの取り組み内容を比較してみて、足りない箇所や新しい気づきが見つかるかもしれません。労働安全衛生の活動は、社員の命にもかかわることですから、活動自体がマンネリに陥ってはいけません。この機会に、課題を抽出し、より効果的な活動や仕組みへの改善できるように、再確認の場とされてみてはいかがでしょうか。なお、私たちアース産業医事務所のコンサルティングは、規格構成としてJISQ45100を基本ベースとしています。JISQ45100はISO45001をカバーしており、JIS Q 45100認証を取得した組織は、ISO45001も同時に取得した形になるかと思います。
どうぞこの機会に、産業保健サービスと合わせて、国際的な労働安全衛生マネジメントシステムの導入をご検討ください。